映画『ウィザード・オブ・ライズ』の感想

映画

今見たい、おすすめの映画をピックアップ! 今回ご紹介するのは、名匠バリー・レビンソン×名優ロバート・デ・ニーロがタッグを組んだ、2017年公開の『ウィザード・オブ・ライズ』。世界中を震撼させた史上最大規模の巨額詐欺事件を描いた社会派ミステリーです。

原題:The Wizard of Lies

製作国:アメリカ(2017)

製作総指揮:ジェーン・ローゼンタール、ロバート・デ・ニーロほか

監督:バリー・レビンソン

出演:ロバート・デ・ニーロ、ミシェル・ファイファー、ハンク・アザリアほか

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あらすじ

2008年12月、証券投資会社の会長バーナード・マドフは、妻と2人の息子たちにある衝撃の告白をする。彼は数十年にわたって顧客たちを騙して虚偽の取引を行い、約650億ドルを破綻させたというのだ。マドフがFBIに逮捕されると、そのニュースは瞬く間に世界中に広がり、家族は混乱の渦へと飲み込まれていく。

驚愕! 実話に基づくストーリー

本作の基になっているのは、2008年に発覚した史上最大級の金融詐欺事件。というより、ほぼ再現ドラマといってもいいほど、実話を忠実に再現しています。

その金融詐欺事件とは、「バーナード・マドフ事件」。約650億ドルともいわれる被害額もさることながら、何より衝撃だったのは犯人が金融界の超大物だったこと。

ウォール街の実業家バーナード・L・マドフは、ナスダック創始者で元会長。しかも自身がCEOを務めるバーナード・マドフ証券会社は、全米屈指の大富豪を顧客に持つ大企業。日本の大手金融会社も被害を受けるなど、当時このニュースは世界中を駆け巡りました。

投資の神様として崇められたマドフがなぜ詐欺に手を染めたのか、この映画は「バーナード・マドフ」事件の全容に迫っています。

おさらい!「バーナード・マドフ事件」とは?

マドフは長期間にわたり、投資家から多額の資金を集め、ポンジスキームという詐欺を続けていました。いわゆる巨大なネズミ講です。会社の中でも実情を知る者は側近のみ。妻や同じ会社で働く2人の息子たちもまったく知らなかったそうです。

マドフはどのようにして、誰にも気づかれずにこのネズミ講を継続していたのでしょうか。まず投資家たちには、彼にしかわからない秘密の投資術があるように見せかけていました。初めての投資家には入会を断るなど、「マドフ投資の会」に参加できるのは「幸運な選ばれし者」だと錯覚するように思わせていたのです。

ナスダック元会長という実績も、投資家たちの信頼を得た理由のひとつ。マドフには、人を惹きつける実績やカリスマ性があったことは確かです。

破綻のきっかけとなったのは、2008年に起きたリーマンショック。投資家たちが次々に資金を引き揚げ、マドフは、これ以上「マドフ投資の会」を維持できないことを悟り、2人の息子たちに自分がネズミ講をやっていたことを告白。翌日、マドフは逮捕されました。

この続きは、ぜひ映画でご覧ください。

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怪演! 名優ロバート・デ・ニーロ

主人公バーナード・マドフを演じているのは、徹底した役作りで知られるアカデミー賞俳優ロバート・デ・ニーロ。妻ルース役は『マレフィセント2』『恋のゆくえ』『危険な関係』など、数々のヒット作品に出演しているミシェル・ファイファー。監督は『レインマン』の名匠バリー・レビンソン。

豪華な顔ぶれの中でも、やはり印象的なのはバーニー(バーナード・マドフ)を演じたデ・ニーロ。金融界のトップとして自信に満ち溢れた顔、転落後に家族や社員に見せる思いやり、小心で狡猾な一面など、一人の人間を巧みに演じ分けています。

何より、さすがデ・ニーロ! と感心するのはその風貌。実際のマドフを見比べてみると本人にそっくり! まるで憑依したかのようです。

『ウィザード・オブ・ライズ』は、Amazonプライムビデオにて配信中。新型コロナの影響で、世界規模の金融危機の可能性が示唆される今だからこそ、見ておきたい映画です!

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