「終息」と「収束」の違い
最近よく耳にする「新型コロナウィルスのシュウソク」。ネットニュースやツイッターのハッシュタグでも見かけますよね。
テレビのニュースなどでも使われており、何となく意味はわかるのですが、一体どちらの漢字を使うのが正しいのでしょうか？
「終息」は完全に終わること
「終」は文字通り「終わる」という意味ですが、「息」にも「止む」という意味があります。
つまり、同じ意味の漢字を重ねることで、物事が「完全に終わる」という意味になると考えられます。
「収束」は事態が落ち着くこと
「収」は「収まる」、「束」は「束ねる」ということから、状況や混乱が一定の状態に落ち着くことを意味します。
「終息」と「収束」、どう使い分ける？
例えば、新薬やワクチンなどが開発され、新規発症者がいなくなり、新型コロナウィルスを完全に終わらせる「完全制圧」の場合には「終息」、新型コロナウィルスによる社会の混乱状態が落ち着いた場合には「収束」を使います。
「収束」は、感染状況などについて使うことが多く、「新型コロナウィルス」といった病気そのものに対してはあまり使いません。
時系列でいえば、「収束」してから「終息」するということになりますね。
どちらも間違いではないのですが、意味が異なるので使い分けが必要です。
例えば、新型コロナウィルスの「シュウソク宣言」をする場合には、「完全制圧」を意味する「終息宣言」となるのです。
最終的には「終息」するのが願いですが、まずは１日も早い「収束」を目標に、ひとりひとりが自覚をもった行動を心がけましょう。
